使用する検査機器


建築

機器の名称 標準床衝撃音発生器
機器の使用目的 軽量床衝撃音の測定(JIS A1418-1)及び重量床衝撃音の測定(JIS A1418-2)
機器の概要
使用方法の概要
<軽量床衝撃音の測定(JIS A1418-1:2000)>
一般的に、軽量床衝撃音とは食器やおもちゃなど比較的硬質で軽量な物が床に落下したときに下階室に発生する床衝撃音、椅子のひきずりなどにより下階室で発生する床衝撃音の総称。
評価方法基準においては、原則としてJIS A1418-1に規定されている標準軽量衝撃源で上階床を加振した時、下階室で発生する床衝撃音を、軽量床衝撃音としており、標準軽量衝撃源(軽量床衝撃音発生器)は、国際的にはタッピングマシンと呼ばれている。

軽量床衝撃音発生器の例

[軽量床衝撃音発生器の例]
本体の5つの軽量で硬いハンマーによる衝撃で、主に床の表面仕上材による中・高音域の床衝撃音遮断性能改善効果を確認する。
衝撃周期: 1回ごと100±5ms、連続100±20ms
ハンマー: 直径3cm鋼製円筒形(質量500g)
10cm間隔直線上5個配列
床面衝突速度: 0.886m/s(高さ約4cmより自由落下)

<重量床衝撃音の測定(JIS A1418-2:2019)>
一般的に、重量床衝撃音とは、子供の飛び跳ねや走りまわりなどにより下階室で発生する床衝撃音の総称。
評価方法基準においては、原則として、JIS A1418-2で規定されている標準重量衝撃源により床を衝撃した時に、下室内に発生する床衝撃音を重量床衝撃音としており、また、JIS A1418-2には、標準重量衝撃源の衝撃力特性として2種類が規定されている。当該基準に適用するものは、以下に示す仕様の「衝撃力特性(1)」の標準重量衝撃源(重量床衝撃音発生器)であり、重量衝撃源は日本独自のものである。

[重量床衝撃音発生器の例]
重くかつ柔らかい衝撃源で床構造の低・中音域の床衝撃音遮断性能を確認する。
(右写真の自動衝撃装置の仕様)
空気圧:(2.4±0.2)×105 Pa
衝撃源の有効質量:7.3±0.2 kg
反撥係数:0.8±0.1 
落下高さ:約850mm

重量床衝撃音発生器の例
関連する不具合事象 「音に関する不具合(界床に係る遮音不良[上階からの椅子の移動音や物の落下音等の床衝撃音、床歩行音等の床衝撃音])」
備考

JIS A 1418-2で規定されている「衝撃力特性(2)」の標準重量衝撃源(シリコーン系ゴム製のボール)を参考として示す。当該重量衝撃源は評価方法基準に適用するものではない。

形状:外径180mm、肉厚30mmの中空球体
衝撃源の等価質量:2.5±0.1 kg
反発係数:0.8±0.1
落下高さ:100±1cm


12_機器使用-建築20_3備考_図.jpg「衝撃力特性(2)」の
標準重量衝撃源の例