補修方法編

天井のたわみ 天井の張替え C-1-101
木軸
工事概要

くるい、ねじれ等がある下地材を撤去し、下地ごと天井を張り替える。


03_木補-軸05_C-1-101_2_図_2023
断面図(chord作成)
対応する不具合と原因 不具合
  • 天井のたわみ(C―1)
  • 内装仕上材のひび割れ、はがれ等(I-2)
原因
  • 下地材の選択不良、断面寸法等の不足、品質不良、保管・管理の不良、割付けの不良、留付けの不良、施工精度の不良
  • 天井下地構成材の断面不足、材料の選択・品質不良、配置・支持間隔の不良、架構・接合方法の不良
  • 天井仕上材の割付け、材料の選定・品質不良、留付けの不良
適用条件
  • 天井野縁材、吊木材等の下地材にねじれ、くるい等がある場合に適用可能である。
  • 壁の取り合い(回り縁等)が水平であること。
工事手順の例
1.床、壁の養生
足場の設置等により、床や壁を傷つけないよう、シート、ベニヤ等で保護、養生を行う。
2.足場の設置
脚立、足場板等により、高さ約1.0m程度の足場を設置する。
3.仕上材等、天井野縁の撤去
照明器具をはずし、回り縁、仕上材(壁紙、ボード等)、天井野縁 吊木を撤去処分する。
4.天井野縁の組立
天井野縁を施工する。

天井野縁の組立例(chord作成)
5.野縁等を施工
回り縁と回り縁との間に水糸を張り、これを基準にして吊木、野縁、野縁受けを取り付ける。天井の中央に1/200程度のむくりをつける場合もある。 (参考:参考文献2)
6.仕上材等の施工
ボードを張り、残材を処分、下地調整(目地パテ処理)のうえ、壁紙を張る。照明器具を取り付け直す。
7.養生
2日間程度の期間を置き、急速に乾燥しないようにする。
8.足場の撤去
足場および養生を撤去する。
9.最終確認
工事全体の仕上がりを確認する。
片付け、清掃を行う。
備考
  • エアコン、吊戸棚等が予め設置されている場合は、別途撤去、再設置工事が発生する。
  • 天井野縁にくるい、ねじれがなく、吊木のみの変形の場合は3の後、5~8の工事をする。
  • 壁紙、接着剤等は施工中・施工後に有害物質の発散のできるだけ少ないものを使用するように配慮する。
  • 照明器具やコードペンダント等の支持部や取付け部には、合板等の強度のある下地材を使用するように配慮する。

参考文献

書名[該当箇所](監修) 編著者 発行所
1 木造住宅工事仕様書 2023年版[p220~221 (8.12)] (独)住宅金融支援機構 (株)井上書院
2 インテリア大事典[p573] インテリア大事典編集委員会 壁装材料協会