補修方法編

結露 結露受、結露排水口の追加 W-3-002
木軸・木枠・S造
工事概要

勾配が緩いトップライトの勾配を変更し、結露水の排水経路を確保する。可能な場合にトップライトのガラスを複層ガラスに変更する。


不具合例(chord作成)
(図はRC造の場合を示す。)
対応する不具合と原因 不具合
  • 結露(W-3)
    <トップライト廻りの結露水による汚れ、しみ>
原因
  • 開口部(サッシ)の仕様の選択不良
適用条件
  • トップライトの勾配を変えられる外壁下地、仕上げの場合に適用可能な方法である。
工事手順の例
1.事前調査
当事者からのヒアリングや現場での原因調査により、適用条件を満たしていることを確認する。
どの程度の補修工事をするか決めておく。(トップライトの勾配の変更)
2.トップライトの勾配の確保
必要に応じて足場を設置し、養生を行う。
  • 結露水が結露受皿までスムーズに流れ込む勾配を設ける。
  • ガラス面は勾配を確保する。
    (ガラスは結露防止を考慮して、可能な場合複層ガラスとする。)
03_木補-軸08_W-3-002_5_2_図_2023対策例(chord作成)
3.結露受の施工
十分な幅と深さを持つ結露受皿をサッシに設け、結露水を外部に排出するか、蒸発皿を設け、結露水がたまる納まりとする。
4.最終確認
結露試験により、計画どおりに結露処理ができているか確認する。足場、養生等の撤去を行う。
備考
  • サッシの取付け勾配を変える場合は、屋根の防水工事も伴うため、工事範囲が広がる。
  • 工事の範囲は、事前に居住者と充分に協議したうえで決める必要がある。

参考文献

書名[該当箇所](監修) 編著者 発行所
1 水にまつわるトラブルの事例・解決策<建築編>[p184] 「建築漏水」編集委員会 (株)学芸出版社