補修方法編


降雨による漏水W-1
RC造

原 因 不具合事象の発生している主要部位 補修方法 シートNo.(シートNo.群) 居住条件
アスファルト防水 改質アスファルトシート防水 シート防水 塗膜防水(ウレタン)
防水工法の選択不良 全般 (専門家と個別に相談を行い、補修方法を検討する)
防水層の品質不良・施工不良 パラペット回り パラペットの打直し、防水層の再施工 W-1-302 W-1-302 -- --
屋根スラブ回り 防水層平場の再施工 W-1-304 W-1-319 W-1-315 W-1-322
防水層 防水層平場の再施工
(既存保護層、防水層の非撤去)
W-1-324 --
防水層端部の納まり不良 防水層 パラペットの補修と防水層の再施工 -- W-1-317 W-1-313 W-1-321
パラペットの水切り設置、防水層立上り部の再施工 W-1-303 W-1-318 W-1-314 --
排水ルート、ドレン等の設計の不良・施工不良 ドレン回り ドレンの取付け直し  W-1-305 W-1-320 W-1-316 W-1-323
関連部位の防水処理不良 パラペット回り パラペット笠木の補修 W-1-301
パラペットの水切り設置、防水層立上り部の再施工 W-1-303 W-1-318 W-1-314 --
屋上緑化土壌面と防水層端部の距離の確保 W-1-326
設備配管の躯体貫通部分 配管再固定の上、シーリング材の打替え W-1-306
屋上開口部回り(トップライトなど) 屋上開口部回りのシーリング材の打替え W-1-307
水切り板の取付け W-1-308
原 因 不具合事象の発生している主要部位 補修方法 シートNo.
(シートNo.群)
補修工事の特性 居住条件
外壁面からの漏水
外壁のひび割れ・欠損 外壁一般部 樹脂注入工法 G-2-301 ひび割れ(・欠損)の補修は、ひび割れ(・欠損)の原因が構造耐力上の問題によらない場合に適用する。また、原因が構造耐力上の問題による場合は、補修工事の実施によりその問題が取り除かれていることが専門家の調査により確認された場合に限り適用する。
1,0mm程度までの挙動(進行)がないひび割れ*には、樹脂注入工法、挙動(進行)のあるひび割れ*及びひび割れ幅が1,0mmを超える場合にはシール材充填工法の採用が一般的である。鉄筋の腐食を伴う大きな損傷の場合にはコンクリートの打ち直しも想定される。
(地下躯体の場合)
漏水の量、水質(海水、酸、アルカリ、化学物質等)、対象部位の温度等が注入止水工法の条件に適合する場合に適用する。
(地下躯体の場合)
漏水の量、水質(海水、酸、アルカリ、化学物質等)、対象部位の温度等が注入止水工法の条件に適合する場合に適用する。
Uカットシール材充填工法 G-2-302
シール工法 G-2-303
充填工法 G-2-304
打直し工法 G-2-306
ひび割れ補修の上、塗膜防水 W-1-311
(地下
躯体)
樹脂注入止水工法 W-1-325
外壁(ALCパネル) Uカットシール材充填工法(ALCパネル) G-2-703 ひび割れの範囲が大きい場合には、ALCパネルの張替えも考えられる。
ALCパネルの張替え G-2-312
打継ぎ部 打継ぎ部のシーリング材の打替え W-1-310
外壁
(構造スリット)
壁の構造スリットの補修(非耐力壁) G-1-306 非耐力壁の構造スリットの不具合の場合に適用する。施工時の構造スリットの未配置や鉄筋の切断を伴う場合は適用しない。
水切り、防水層、目地等の設置不良

水切り、防水層、シーリング材等の選択・施工不良

水切り、防水層、シーリング材等の品質・規格不適

防水対策部の設計上の納まり不良
手すり立上がり 手すりの取付け直し W-1-312
目地(ALCパネル) シーリング再充填工法 W-1-704
外壁開口部からの漏水
外部建具取付枠等の設計・品質・施工不良

外部建具等の設計上の納まり・施工及び建付け調整不良
サッシ 外部建具の取付け直し W-1-309
外部建具等の選択不良

外部建具等の品質・規格不適
サッシ 外部建具の取付け直し W-1-309 サッシ交換を含む取付け直しとなる
水切り、防水層、シーリング材等の設計・品質・施工不良 スリーブ 配管外壁貫通部回りのシーリング材の打替え W-1-701
バルコニー床回り 防水立上りの確保 W-1-702
ドレンの増設、オーバーフロー管の新設 W-1-703
* 参考:建築改修工事監理指針 令和4年版(上巻)p365 表4.2.1